カゲロウ物語 7

登場人物紹介
・よっしー
桃から生まれたギター青年
バンド結成して鬼退治を目指す
・アラサト
下手なくせにいっちょ前によっしー達とバンド組んだお調子者
・ナツメ
スーパードラマー。常に上から目線のキツい性格。だが、実は誰よりも情があつい

前回までのあらすじ
ナツメがメンバーに加わり、強引にリーダーになった。

よっしー「さて、あとはヴォーカルと、ベース。でもどうやって探す?しらみつぶしに村を回るか?」

ナツメ「それは効率が悪い。谷塚村へ行こう。近々そこでのど自慢大会が開かれるみたい」
アラサト「なるほど、そこでヴォーカルになりうる人材を物色するんだな」

谷塚村 第21回 輝け!未来ののど自慢大会! 当日

よっしー「ここが谷塚村か。初めて来たけど結構人いるな~。近くにいなげやもあるし。村にしては栄えてるね」
アラサト「ああ。それに出演者も曲者多そうだな。こりゃ楽しみだ♪」
ナツメ「あ、始まるよ!」

数人のステージを見た後。

ナツメ「うーん、なーんかピンと来ないんだよね~」
よっしー「歌上手い人は幾人かいるんだけど、何だろう?その人なりの個性というかオーラがないよねー」
アラサト「今のところ皆真面目な感じだよねー。もっと良い意味で馬鹿みたいなヴォーカルがいても良いんだけどな~」

ナツメ「あ、次が最後の出演者みたい。名前は、、ナンリ?」

司会「それでは、ラストの出演者です。南利さんです。最近子猫を飼い始めた事で、飲み会を断りまくったら5人程友達を無くしたそうです!
そんな子猫へ向けて歌うのはこの曲。
BUCK-TICKで、独壇場ビューティー

南利「♪イエーイ イエーイ 独壇場 ビューティー 孤独 絶望 イエーイ おまえが自由~♪」

よっしー、ナツメ、アラサト「!!??」

よっしー「な、なんだ?このオーラは、、、眩しい、、」
ナツメ「完全に他の出演者よりも飛び抜けてるね。それは歌の上手さというより、その歌を自分の中で完全に消化して自分のものにしている!」
アラサト「あ、あ、あ、こんなヴォーカルが実在するなんて、、、」

南利の歌に圧倒されるよっしー、ナツメ、アラサト

のど自慢大会の全出演者が歌い終わり、表彰式。

司会「第21回、谷塚村のど自慢大会、MVPは、イタリア国家を大熱唱されました、フランチェスコさんです!」

パチパチ👏

アラサト「あら?俺らが目をつけた南利さん、表彰されなかったね」

ナツメ「しょうがないよ。南利の良さは常人には理解は難しいかも。それにこの大会はどちらかというと歌謡ノリ。南利は完全ロックだった。ジャンルが違う。出演する大会間違えたかもね」
よっしー「まあ、それはどうでもいい。俺達にとっては良い人材を見つけたし!」
アラサト「うし、んじゃー南利を口説きに行こう~」

3人はナンリの元に行き、交渉をした。

南利「え?バンド?鬼退治?いや、私はやりません」

よっしー、ナツメ、アラサト「ガーン( ̄□ ̄;)!!」

続く